執筆:上村菜穂(株式会社PR NET 代表取締役|大手企業・公的機関で延べ15,000名以上にSNS研修を実施)
SNS集客ができないのは、投稿の数や続けてきた年数の問題ではありません。うまくいっている方とそうでない方の差は、たいてい「発信する前の準備」に出ています。
この記事では、これまでSNSの個別指導と研修の現場で見てきた「集客につながらないアカウントに共通する12の原因」を、チェックリストの形で整理しました。①から順に見ていただくと、直す順番もそのまま決まります。
- SNSを「片手間」で始めていて、時間のコミットがない
- 初めて見た人が安心・信頼できるプロフィールになっていない
- 集客動線(ファネル)が整理されていない
- キャッチコピーで心を掴めていない
- 世界観のブランディングができていない
- 競合を「同業者」だけだと思い込んでいる
- 手段と目的を混同している
- お客さまの声に耳を傾けていない
- 商品説明ばかりで「お客さまがどうなれるか」を伝えていない
- 専門用語でお客さまを置いてけぼりにしている
- 集客できない人に共通するマインドに当てはまっている
- LPが「LP風」になっていて、あなただからこその価値が伝わっていない

「SNSなんて片手間でもできるしょ?」と思っている人へ。たった一つの真実
「SNSなんて片手間でしょ?」と思っている方に、私は何度も出会ってきましたし、そう言われてきました。けれど正直にお伝えします。
お試し感覚で始めた方のほとんどは、3か月と経たないうちに手が止まってしまう。これが、これまで500件以上のアカウントを個別に見てきて、いちばん多く目にしてきた光景です。
SNSがまだ「暇つぶしの場所」だった時代なら、片手間でも十分に届きました。私が14歳で始めたメールマガジンで8か月のうちに20,000人の登録をいただけたのも、多くの人が気軽に書いていた時期に、時間をかけて向き合ったからだと思っています。
では、今のSNSはどうでしょうか。ある人気のTikTokerの方は、画面に映るのはご自身だけれど、チームは4名で全員がコミットしていると話されていました。私自身も、2年間で6万人以上のフォロワーさんが集まったTikTokアカウントの裏方として、企画・トレンドリサーチ・ゲストへのお声がけ・撮影会場の予約・投稿代行などを担当していましたが、メインは3人、スポットのサポートまで含めると7〜10名ほどが関わっていました。
もちろん、おひとりで結果を出されている方もいます。ただ、チームで1アカウントを育てている人たちがいる場所で戦っている、ということなのです。一人でやるなら、なおさら本気でコミットしないと結果はついてこないのではないでしょうか。
なぜ、SNSで挫折するのか?
私がこれまで見てきた「SNSあるある」を、3つの誤解として整理してみました。
投稿の企画も、しっかりリサーチをするならPCで複数のアカウントを見比べる必要がありますし、ほかのSNSからのリサーチも欠かせません。
クリエイティブの水準も上がりました。Instagram(インスタグラム)であれば、以前は効果があった「おしゃれな写真+キャプションをしっかり書く」だけではなかなか伸びず、ポイントをわかりやすくまとめた画像と、オリジナルの中身が求められます。活字のメディアだったX(旧Twitter)でさえ図解が広がり、Canvaなどで作ったわかりやすい画像が並んでいます。移動時間にささっと文字だけで、では届きにくくなっているのです。
美容・健康系は、旅行やグルメと同じでSNSと相性のいいジャンルです。それでも、情報にあふれた今は「なぜこのアカウントを見るべきなのか?」という理由がないと、フォローしていただけません。誰でも発信できることは素晴らしいけれど、見るものが多すぎるからこそ、理由になる価値が必要なのです。
SNSマーケティングの「真の姿」
ビジネスとしてSNSを回すとき、1週間にどれくらいの時間が必要なのか。私が目安にしている配分がこちらです。
さらに、誰も教えてくれない「裏側の仕事」もあります。
- 事前準備:1か月分の投稿カレンダー作成、ハッシュタグリストの整備、画像素材の準備
- 日々のルーティン:業界ニュースのチェック、トレンドの把握、競合のSNS分析
- 万が一への備え:インフルエンサーのリストアップとキャスティング、炎上対策、クレーム対応、システムトラブル時の告知
現実的なSNSの始め方3ステップ
- まずは時間を確保する:平日は毎日30分、土日のどちらかで2時間。カレンダーにSNS用の時間として入れてしまいます
- 小さく始めて、徐々に広げる:最初は3日に1回の投稿から。クオリティを優先して続け、少しずつ頻度を上げます
- 仕組み化する:テンプレートを作り、クローズドメディアへの導線と販売メニューを整え、定期的に振り返ります
3か月の目標は、このくらいの階段で十分です。
覚悟を決めて取り組んでいただきたい理由は、3つあります。
- SNSは「素の自分」が出る:中途半端な気持ちは読者さんに伝わりますし、一貫性のない投稿は信頼を下げてしまいます
- 積み重ねがすべて:バズる投稿より、継続的な価値提供。信頼関係は一日にして成らず、です
- プロとしての自覚:SNSも立派な営業窓口であり、あなたのブランドを形づくる場所です
SNSを「軽く」始めるのは、自分のビジネスを「軽く」扱うことと同じ。せっかく始めるなら、覚悟を決めて向き合ってみませんか。
SNS集客をするためのSNSアカウントチェック
SNSアカウントを初めて見た人でも心が惹かれるプロフィール
初めてあなたを見た人が、誰でも感じる疑問があります。それが「あなたは誰?」です。名前だけで伝わる大きな企業でない限り、見る側になったときに自分も知りたいことではないでしょうか。個人であれば、なおさらです。
自分の時間とお金を託すのですから、意味のある投資をしたいと思うのは、購入する側として当然のこと。だからこそ、発信しているすべてのメディアのプロフィールを見直すことが重要になります。
- 初めて見た人が安心するプロフィールになっているか?
- 初めて見た人が信頼できるプロフィールになっているか?
ご自身でチェックするなら、この2つの視点で見直していただくのがおすすめです。もしまとまらないときは、誰かに依頼するのも一つの方法です。なぜなら、書けないでいる間に機会損失が起きている可能性が高いからです。
私がプロフィール作成をご依頼いただくときは、この視点に加えて心理学に基づいた情報を盛り込み、インタビューをしてから書いています。すると「プロフィールに共感して、◯◯さんだからこそご依頼したいと思いました」というお声を、たくさんいただくようになります。
大切なのは「何年に何をした」という経歴でも、資格の数でもありません。〝お客さまがこの人に会ってみたい!〟と思うかどうか。そのために、提供できることをわかりやすく数値にしたり、オファーをさりげなく書いたり、共感していただける内容を盛り込んでみましょう。
お客さまとサービス提供者とはいえ、根本にあるのは人と人です。よほど特別なサービスでない限り、同業で似たような方は山ほどいます。だからこそ大切なのが、自分が何者かを伝えること。ただ、勘違いしてはいけないのは、何者かというのは肩書きや資格のことではない、ということです。
お店で接客を受ければ「この店員さんは感じがいいな」とわかりますが、SNSでわかることには限界があります。ライブのように双方向でやり取りできるものではなく、一方的な発信であればなおさらです。
では、オンラインで人柄を最大限に伝えるにはどうしたらいいのか。考えてみたところ、結論は『なぜ私はこの仕事をしているのか?』を発信しているか否か、そして、それをわかりやすい文章で書けているか否か。ここに尽きると思いました。
どういう人生を歩んできた人で、なぜ今この仕事をしているのか。その背景を伝えるのと伝えないのとでは、人柄の伝わり方に大きな差が開きます。ファンになっていただく前に売り込んでばかりいては、信頼関係はマイナスに傾いてしまいます。誰でも、信頼できる人から購入したいのですから。
SNSマーケティングファネルをもとに、集客動線を見直す

集客動線とは、お客さまがどのようにあなたを見つけて、メニューページまで辿り着くかという流れのことです。
サービスを必要としてくださる方が、SNSのおすすめにたまたま出てきた、検索で辿り着いた、知人に紹介された。そんなきっかけであなたを知り、SNSやホームページ、メールマガジンやLINE公式など、集客のキーポイントに飛んできたときに、お仕事を依頼できる状態になっているでしょうか。
欲しいものがオーダーできないのは、たとえるならパンがどこにあるのか見当たらないスーパーのようなものです。パンが欲しくて入ったのに見つからなければ、買うにも買えません。実店舗なら店員さんに聞けますが、SNS上で声をかけてくださる方はごくわずかです。
迷わせてしまうと、どこか他の人を探しに行ってしまいます。だからこそ、来てくださった方にわかりやすくすること、そして初めての方にも丁寧に価値を伝えることが重要なのです。
0.2秒で勝敗を分けるキャッチコピー
キャッチコピーとは、タイトルのこと。正確に言うと、心が惹かれるタイトルのことです。
たとえばこの記事も『SNS集客ができない12の原因|チェックリスト』というタイトルにしていますが、これがもし『SNS集客が上手くいかない人』だけだったら、あなたはクリックしていないかもしれません。だからこそ「気になる!」と思っていただけるタイトルが大切なのです。
ブログには必ずタイトルを付けると思いますが、FacebookやInstagramでも1行目に書く方が好ましいでしょう。「もっと見る」は興味を持ってくださった方しかクリックしません。どんなにいい内容を書いていても、キャッチコピーが弱いと、反応がある・ない以前に読んでさえいただけないのです。
これは自分にとってのマイナスであると同時に、お客さまにとっての機会損失を、自ら生んでしまっているということでもあります。内容のブラッシュアップも大切ですが、勝負はキャッチコピーです。
キャッチコピーの作り方はいくつかあり、講座でご受講いただく方とは1時間ほどかけてセッションすることもあります。「たった一行に1時間!?」と驚かれる方が多いのですが、実際にやってみると、その効果に納得していただけます。
その考え方をひとつだけお伝えするとしたら、『プロスペクト理論』です。「人は、何かを得る喜び < 何かを失う恐怖 の方が大きい」という理論で、たとえば5,000円を得た喜びよりも、5,000円を落としてしまった悲しみの方が大きい、というものです。
私も、子どもの頃に兄弟が1,000円を落としてしまったことがありました。レジで「お金が足りないですよ」と言われ、さっきまで持っていたことは確信していたので「そこのクレーンゲームを一緒に見たときは持っていたんです!」と必死に抗議をして。今でも覚えているくらい、ショックだったのだと思います。
プロスペクト理論は心理学の用語で、ダニエル・カーネマン氏とエイモス・トベルスキー氏が1979年に共同で発表したものです。トベルスキー氏は1996年に亡くなられたため、2002年にノーベル経済学賞を受賞したのはカーネマン氏のみでした。ノーベル賞に値するほど、人間の行動心理を的確に表していると言えるでしょう。

では、どのように使うといいのか。次の2つを比べてみてください。
個人差はあるものの、私の周りでは「Bの方がクリックしたくなる」という声が多かったです。「人は、何かを得る喜び < 何かを失う恐怖 の方が大きい」。ぜひ意識してみてください。
集客できる人はSNSの世界観でブランディング上手
「◯◯さんってこんなイメージ!」「◯◯のブランドはこんなイメージ!」。◯◯の中には、誰が浮かびましたか。どのブランドが浮かびましたか。その浮かんだ人は、高い確率でブランディングが上手な人でしょう。それを自分がやっていくにはどうしたらいいか、というのが世界観づくりの戦略です。
たとえば私がパッと浮かんだブランドは、シャネルでした。そうしたら「シャネルってどういうイメージ?」「それはなぜ?」と考えていきます。
私にとってのシャネルは、黒がメインのデザインに、芯のある凛としたキャリアウーマンがぴったり重なるブランドです。一時期、彼女の生き方を知りたくて書籍を読んだことがあり、時代や他人の意見に惑わされない、信念のある女性像の印象が強く残っているからかもしれません。
それを自分が表現するとしたら、どのようにするといいのか。そんなことを考えていると、見えてくる世界観があるように思います。
集客できない人が誤解している競合のワナ
オンライン上には情報があふれていて、何か一つの商品やサービスを購入するときは、比較・検討が前提の消費になっていますよね。ネットでワンピースを買うときも「これはきれいなシルエットで着られそう」「このレースは上品だな」と、いくつも見比べているはずです。
お洋服なら実店舗が近ければ試着ができますが、たとえばエステの体験は60分ほど。実際に受けてみないと分からない世界です。
「競合(ライバル)は同業者」とは限らない
ところで、みなさんは「競合(ライバル)は同業者」と思い込んでいませんか?
これはよくある認識で、100%間違っているわけではないのがややこしいところなのですが、少しずれてしまっていることもあるのです。
たとえば私のように、Instagramに関するコンサルティングをしているとします。AさんとBさんから「Instagramで集客をしたいんです!」とご相談をいただきました。けれど、この2人の言葉の背景はまったく違う、ということがよくあるのです。なぜなら集客をしたい人が、必ずしもInstagramで集客をしたいわけではないからです。
集客ができる人は手段と目的を分けて捉える
2人にとって、手段はInstagram、目的は集客です。目的が達成できるなら、必ずしもInstagramだけが正解ではないことになります。〝競合(ライバル)は同業者とは限らない〟という意味が、だんだん見えてきたのではないでしょうか。
MEOとはMap Engine Optimizationの頭文字をとったもので、Google検索に表示されるローカル検索結果で、Googleビジネスプロフィールの情報を上位に表示させる施策のことです。YouTubeは労力がかかりますし、チャンネル登録者が0の状態では再生回数もなかなか伸びませんが、外注を取り入れたり、ほかのSNSから誘導できるのであれば有効な手段になります。
お客さまの声に耳を傾けると、真のニーズが見えてくる
本来、競合を認識する上で重要なことは、お客さまの声に耳を傾けることです。表面上のやり取りだけで、相手が求めているものを正しく把握するのは難しいのです。
どんなにマーケティングの理論を知っていても、お客さまと向き合う気持ちがなければ気づけない壁は、こういうところにも潜んでいそうですね。逆に、理論を知らなくても、お客さまを大切に思って寄り添った結果、実は正しいマーケティング手法だった、ということもよくあるのです。
私はInstagramの活用が好きですが、そこに留まらずPRを幅広い観点で見られるようにしよう。商品やサービスの価値を伝えることを多角的に捉えて、一つひとつに合った提案ができるようにしよう。そう日々心がけています。
【徹底解説】集客できない人に共通する!SNS投稿内容の特徴とは?
お客さまが本当に知りたいことを伝えていない
なんとなく聞いたことはあっても、いざ自分のこととして実践できないことの一つが〝お客さまが知りたいのは、商品やサービスの説明ではない〟ということです。
まず、NG例からお伝えします。私がもし、こんなふうに説明しはじめたらどうでしょうか。
「Instagramには通常投稿で写真や動画を投稿でき、24時間で消えるストーリーズという気軽な機能もあります。さらにリールというショートムービーの機能も加わりました。SNSは可処分時間の奪い合いをしており……」
「もういいよ!」となってしまいますよね。お客さまは、そんなことよりもっとシンプルに知りたいことがあります。それは「Instagramを使った私は、どうなれるの?」ということです。
ここからは、お手本の一例です。
「Instagramを効果的に活用すると、写真・動画・文章という多角的な側面から、同じ趣味を持っていたり、価値観の合う人とつながることができるんです。さらに伝え方を工夫すれば、広告費をかけなくても集客ができるようになります。しかもその集客は、値段が安いから買ってくださるのではなく、価値を感じて買ってくださる。個人でビジネスをする人にとって、ものすごく活用するべきツールですよね?」
こちらの方が、ピンときたりワクワクするのではないでしょうか。集客ができないときは、お客さまが本当に求めていることとズレていて、知りたい価値をお伝えできていないことがよくあります。
専門用語だらけの解説でお客さまを置いてけぼりにしている
集客を頑張っているときに盲点になりがちなのが、自分のサービスを専門用語で説明してしまうことです。パソコンを買い替えるときやホームページの制作を依頼するときに、同じ日本語とは思えないほど分からない説明を受けたことはありませんか。
私も毎日パソコンを使いますし、SEOも勉強していますが、エンジニアではないのでシステムやプログラミングのことになると目が「……」になります。ホームページの住所にあたるドメインを変更したいと思って調べたとき、こんな一文を見つけました。
「リダイレクトを行うまでは、noindex設定やbasic認証を利用して、新ドメインのサイトのインデックスを制限することが必要です」
リダイレクト、noindex設定、basic認証、インデックス。この記事を読んでくださっている方の多くも「一行で4つも分からない言葉があったから理解できなかったんだ」と共感していただけるのではないでしょうか。
もちろん専門家の方にとっては当たり前の知識で、この言葉があるからこそ同じ分野の人とスムーズに話ができます。つまり、これと同じことをお客さまにしていないか。いつも話していることを、一度文章に書いてみるといいでしょう。書いたものは後でアレンジしてSNSやブログに使えるので、無駄にはなりません。
確かめたいのは、提供している商品やサービスを、勉強する前の自分が理解できたか?ということ。勉強したから、人より努力をしたから、その感謝の報酬としてお金をいただけます。けれど、成長しきった自分の視点があまりにも強いと、届けられる人が同じ分野を学んでいる人だけに限られてしまうのです。
専門用語を使えば、楽ができるかもしれません。でも、届けたい人に届かないのでは、労力だけがかかってしまいますよね。自分が苦手な分野で「分からなかった」ときのことを思い返して、ご自身の説明を見直してみましょう。
発信をしても、SNS集客ができない人のマインド5選
技術以前のところで結果が変わってしまうことも、正直あります。私が現場で感じてきた5つを挙げてみます。
- 我流を貫こうとする:うまくいっている型を、一度も試さないまま自分のやり方で通してしまう
- 上級者を表面的に真似する:実績も土台も違う人のやり方を、外から見える部分だけなぞってしまう
- 自分を客観視できない:初めて見た人からどう見えているか、という視点が抜けてしまう
- 恩返しをしようという姿勢がない:いただいたご縁を、次の誰かに回せない
- 自分のメリットが確認できないと動かない:確実に得だと分かるまで、一歩目を踏み出さない
どれも、少し立ち止まれば整えられるものばかりです。だからこそ、もったいないとも思うのです。
【SNS×LP】〝あなただからこその〟価値が伝わっていない原因
なぜ、人気のメニューページを真似しても、思うように人に集まっていただけないのでしょうか。詳しく商品やサービスを解説するのはLPですが、このLPがLPになっていないことが多いのです。
LP(ランディングページ:landing page)とは、集客に特化した縦長のページのこと。セミナーでも使われますし、エステやサプリメントの初回が安くなるご案内にも使われていますね。
上手に作れば、自分の分身のような24時間の営業マンがいる感覚になります。自分が寝ている間も、プライベートを楽しんでいる時間も、ほかの仕事をしている間も機能して、集客の仕組み化を加速してくれるからです。
一方で、ネット上には読んでいただけない〝LP風のメニューページ〟が、残念ながら多く存在します。集客が上手くいく人は、表面を真似するのではなく、意図を理解して自分なりにアレンジができます。けれどLPは難易度が高く、通常の発信とは大きく異なるので、分からないところを「まぁいいか」と飛ばしてしまったり、情報のジャンル分けができていないものが多いのです。
具体的にお伝えすると、次の3つは書いてあるのに、肝心の材料が揃っていないのです。
- あなたは、こんなふうに思っていませんか?
- この講座は◯◯が得られます
- 自分の経験や想い

この3つだけのLPは、2,000円や3,000円の商品なら売れても、価格が上がると厳しい現実が訪れてしまいます。せっかく培ってきたスキルで誰かの力になりたいのに、価値が伝わらないのは悔しくないでしょうか。
私自身も、文章に膨大な時間を費やしてきた一人です。幼少期、入院生活の中で毎日の小さな変化を書きとめる絵日記を3年間で21冊書き続け、14歳で始めたメールマガジンでは8か月で20,000人の登録をいただきました。大学院を中退してライターとして独立してからは、数多くの記事を書いてきました。その経験を文章力として集客につなげ、〝女性集客の講師になる〟という道を選びました。
だからこそ、努力して培ったもので人の役に立ちたい方が、ほんの少しのことで「見てもらえない」「読んでもらえない」「一歩を踏み出してもらえない」「価格を上げると人が来ない」という状況になっているのを、一人でも多く打破してほしいと思っているのです。
SNSの新規集客は、知っている人へのアピールではなく、知らない人が「この人に会ってみたい!」と思えるかどうか。その要になるのは日頃の投稿もありますが、最後の一押しはLPです。人の心を動かすLPの基本がなく、〝あなただからこその〟価値が伝わっていないと、集客にはつながりにくいのです。
SNS集客できない人が結果を出すには、本質を見極める
上手くいっている人の表面だけを真似して本質を掴めていない。これは、憧れを大切にしたい女性がやってしまいがちなことかもしれません。
モデルさんやインフルエンサーの方に憧れて化粧品を買ったのに、その人のようにきれいに発色しなかった、という経験はないでしょうか。私は何度もあります。それは、表面にあたる化粧品を買えばいい、という問題ではないからです。
メイクを習って分かったのは、化粧品に入っているチップで仕上げるものではなかった、ということでした。ブラシを買って、そのブラシをどう使うかで、同じ化粧品でも発色が変わります。輝き方が変わります。いつもの化粧品をメイクの先生のところへ持っていくと「あれ? これは本当に私がいつも使っているもの?」と思う感覚です。
これをビジネスに置き換えると、こういうことが起きます。私の周りでも、起業初期でこれから実績を作る方が、起業数年目の方のLPを明らかに真似していたことがありました。2つを照らし合わせると、ところどころ切り抜いて言葉を変えているので内容がちぐはぐで、誰に伝えたいLPなのかがまったく分かりません。つまり、同じ化粧品だけを買ったイメージです。
「これまでの起業支援経験から集客についてお伝えします!」が「これまでの副業支援経験から集客についてお伝えします!」になっていて、「あれ? 最近始めたばかりのようだけれど、経験があるのかな?」ということにもなっていました。
いいものを真似することは、決して悪いことではありません。むしろ、いいと思っているから真似をするのですよね。
「真似は大いに結構。真似される価値があるから真似されるの。本物の証拠なの。」
──ココ・シャネルの言葉として知られています
けれど、自分が真似をする側であるときは、相手の表面ではなく相手の意図を理解して真似することが大事なのです。同じ化粧品を買って満足するのではなく、ブラシの使い方まで理解する、ということですね。
なぜ、ここでこの言葉を書いているのか。なぜ、この写真を選んだのか。なぜ、この順番で発信をしているのか。もしかしたら意図がないものもあるかもしれません。けれど、意図があるのに理解しようとしないのは、間違った行動を引き起こしてしまいかねません。
そのためには、憧れる人や目標にしている人にお金をお支払いして、手のうちを明かしてもらうことだと思います。いい指導者なら、きっと自分の意図を教えてくださいます。私もお世話になった経営者の方が「なんで今、この行動をしたのか?」「なぜ、この順番で戦略を立てていくのか」「なぜこの記事を書いたのか?」と、意図を教えてくださいました。
「発信をしても集客ができないな」というときに、すごい人の意図を汲み取ろうとせず、ただ形だけを真似しているとしたら、それは自分にとっての損失が大きいのです。集客ができている人を見て「なぜこの人はうまくいっているんだろう?」「なぜ、ここでこういう書き方をしているんだろう?」と、仮説を3つ立ててみてください。これだけでも、ぐっとよくなるはずです。
よくある質問(FAQ)
SNS集客ができないのは、投稿の数が足りないからでしょうか?
数が原因のこともありますが、多くの場合は投稿の前段階に理由があります。プロフィールで「あなたは誰?」に答えられているか、メニューページまでの動線が整理されているか。この2つが整っていないと、投稿を増やしても受け皿がないまま通り過ぎられてしまいます。
どのくらい続ければ、結果が見えてきますか?
ジャンルや発信の量によって差が大きいため、期間をお約束することはできません。ただ、私がおすすめしているのは3か月を一区切りにする進め方です。1か月目はコンセプトと3日に1回の投稿、2か月目は週3回とクオリティ、3か月目は週4回と効果測定。この階段で、続けられる形が見えてきます。
Instagramで集客できないなら、他のSNSに変えるべきでしょうか?
媒体を変える前に、手段と目的を分けて考えてみてください。目的が集客なら、実店舗の方にはMEO、人柄を伝えたい方にはYouTubeなど、別の道もあります。ただ、プロフィールや動線が整っていないままで媒体だけを変えても、同じ壁に当たってしまいます。
12の原因のうち、どこから直すのがおすすめですか?
①から順に並べてありますので、土台の「片手間で始めていないか」を確かめたら、次はプロフィールと集客動線です。ここは一度整えると、その後のすべての投稿に効いてきます。キャッチコピーや世界観は、土台が整ってから磨いた方が伸びを実感しやすいところです。
まとめ
SNS集客ができない理由は、才能でもセンスでもありません。12の原因のほとんどは、発信そのものではなく「発信する前の準備」と「意図を理解しているかどうか」に集まっています。
まずはプロフィールと集客動線。次にキャッチコピーと世界観。そして、競合の捉え方と、お客さまが本当に知りたいこと。順番に見直していけば、同じ投稿数でも届き方が変わっていきます。
ご自身で考えても答えが見えないときは、一度立ち止まって、正しい型を覚えてから実践する方が、結果までのスピードは上がります。時間を買うつもりで習いに行くことも、遠回りに見えて近道なのです。今回も長い記事をご一読いただき、ありがとうございました。
マーケティングの本質×SNSのトレンドを掛け合わせた、SNSからの女性集客を専門としている。14歳でメールマガジンを始め、8ヶ月で20,000人の登録を達成(当時の歴代最年少記録)。個人・法人の500件以上のSNSアカウントを個別に指導。これまでの登壇・研修先は、ダイハツ工業・東芝テック・ロート製薬・POLA・楽天大学(楽天グループ)・東京大学・東京都中小企業振興公社・各地商工会議所など。全国で延べ15,000名以上へ講演・研修を実施している。詳しいプロフィールはこちら。