執筆:上村菜穂(株式会社PR NET 代表取締役|大手企業・公的機関で延べ15,000名以上にSNS研修を実施)

💡 結論サマリー(30秒でわかる本記事の答え)

インスタのアプリは、たくさん入れるより、役割ごとに1つずつ決めておく方が続きます。私が使い続けているのは、文章を整える「改行くん」、画像をつくる「Canva」、写真を撮って加工する「Foodie」、こだわって仕上げる「Lightroom」、動画を編集する「Edits」の5つです。

中でも研修でお伝えする時間が長いのがCanvaとEditsです。Canvaは「どのサイズを選ぶか」で仕上がりが決まり、Editsは「どの数字を見るか」で次に直す場所が決まります。その2つを、研修でお伝えしている基準ごと公開します。

📖 この記事でわかること
  • インスタ運用で役割ごとに使い分けたいアプリ5つ
  • Canvaで選ぶべきサイズと、プロフィールのグリッドで左右が切れる理由
  • Editsのリテンションの読み方と、研修でお伝えしている合格ライン

今やアプリ市場は白熱しており、何を使えばいいのか迷いますよね。私もダウンロードだけして使っていないものがあったり。

色々試しつつ、お気に入りとして残っているアプリをご紹介します。今回は集客ノウハウではないのですが、アプリに困っている方のご参考になれば嬉しいです。

1. 改行くん:読みやすい文章に仕上がる

空行や改行をきれいに整えるには『改行くん』。Instagram本文の「.」が不要になることを示した図

初めて知った時からずっと愛用し続けているのが改行くんです。一度聞いたら忘れない、このネーミングも天才的ですよね。

改行くんは、Instagramで一行以上は開かない空行を作り出してくれるのです。

小学生の頃に習った文法と、ネットで「読みやすい」と感じる文章は異なります。改行は会話の「間」と一緒なのです。

ここはセンスが問われますが、考えてほしいところ、強調したいところ、何かを感じてほしいところ。そんな視点で改行をうまく使います。それは一行なのか、3行なのか、あるいは5行なのか。

Instagramの中で3行開けようとすると、「.」を並べないといけなかったのです。たまに「Instagramの人たちって『.』を打つのが流行っているんですか?」とご質問をいただくこともありますが、本人がやりたくてやっている可能性は極めて低く、そうしないと開かないからなのです。

無料で使えて、下書き機能やフォント変換もついています。ひとつだけ補足すると、この手のアプリはInstagram側の仕様変更で挙動が変わることがあります。うまく反映されなくなったときは、アプリの不具合ではなく仕様変更を疑ってみてください。

2. Canva:デザイナーを不要にすると噂が立つほどのクオリティ

デザイナーを不要にしてしまう神アプリとして有名なCanva(キャンバ)のアプリ画面

デザイナーを不要にすると話題になったアプリのCanva

もちろんプロのデザイナーさんには到底敵いませんが、テンプレートがあるので素人でも色・文字・写真を変えるだけでいい感じに仕上がります。無料でも十分に機能が充実しており、有料会員にならなくても使い心地は抜群です。

有料にすると、使えるテンプレートが増えるほか、背景透過やAIによる画像生成・文章生成といった機能が開放されます。料金プランは改定が続いているので、検討するときは公式サイトの最新の金額をご確認ください。

2-1. 研修で最初にお伝えする「サイズの選び方」

Canvaでフィード投稿を作るときはInstagram投稿(4:5)を選ぶ。ストーリーズは1080×1920pxを選択する

実は、Canvaでつまずく最初のポイントはデザインではなくサイズ選びです。ここを間違えると、どんなに丁寧に作っても投稿時に切れてしまいます。

  • フィード投稿:Canvaの「Instagram投稿(4:5)」を選ぶ(1080×1350px)
  • ストーリーズ:1080×1920pxを選ぶ

2-2. 投稿では見えていたのに、プロフィールでは切れている理由

カルーセル投稿の画像サイズは4:5の1080×1350px、グリッド表示は3:4の1012×1350pxで中央だけが表示される

よくいただくご相談が「投稿では文字が見えていたのに、プロフィールに並ぶと切れてしまう」というものです。

これは不具合ではありません。投稿として表示されるサイズと、プロフィールのグリッドに並ぶサイズが違うのです。

  • 投稿の画像:4:5(1080×1350px)
  • グリッド表示:3:4(1012×1350px)=中央しか表示されない

プロフィールグリッドの計算式(1080-1012)÷2=34px。左右34pxずつが切れることを示した図

つまり、計算するとこうなります。

(1080 − 1012)÷ 2 = 34px

左右それぞれ34pxは、プロフィールに並んだときに見えなくなります。ここを知っていると、文字や大事な要素をどこに置くかが変わります。端ぎりぎりに文字を置かない、それだけで見え方が整うのです。

なお、カルーセルを正方形で投稿することもできますが、その場合もグリッド表示は3:4のままです。

Canvaはスマートフォンのアプリだけではなく、PCからも使えるので、私もよくPCから使っています。

3. Foodie:簡単に使える加工アプリの王道

楽しく手軽に使えて写真がプロ級にグレードアップするFoodie(フーディー)のアプリ画面

加工アプリで簡単・無料と言えばFoodieです。使い方も簡単でシャッター音も鳴らないので、静かな空間(で撮影OKのところ)や動画では、よくFoodieを使います。

フィルターは現在150種類以上まで増えました。「シンプル」「ミルクティー」「ロマンチック」など、日本語でのイメージを伝えてくれるので、加工のイメージが苦手な人でも使いやすいですよね。

最近はフィルム風の質感で撮れるモードや、お気に入りの色味の設定を保存しておける「レシピ」機能も加わっています。毎回ゼロから調整せずに済むので、投稿の世界観を揃えたい方には特に便利です。

また、真上から撮影するときにテーブルと並行になっていると反応するベストアングル機能があります。自分はまっすぐだと思っていたのに曲がっていた、ということはなくなるので便利な一方で、光の加減次第では真上から撮影すると影が入ってしまうので、この辺はテクニックが必要になります。

4. Lightroom:加工にこだわる上級者向けのアプリ

加工にこだわりたい上級者が活用しているアプリLightroom(ライトルーム)の編集画面

実は普段の投稿はLightroomのアプリを使用しています。Instagramでの写真加工にこだわりたい人におすすめのツールなので、やや上級者向けです。

よく比較されるPhotoshopとの違いについて、私自身はPhotoshopを使っていないので経験値としては言えないのですが、よく言われていることだとPhotoshopは画像加工が、Lightroomは画像管理が得意だと言われています。私はLightroomでも画像の編集に大満足をしています。

Lightroomがお気に入りになったきっかけは、友人から「プリセット登録」という、自分のお気に入りのハイライト・シャドウ・彩度・レンズ補正などを登録できるものがあると教えてもらってからでした。

プリセット登録を行うことで、毎回微調整に時間がかかるということはなく、いい感じに決まるのです。はじめは大変でもいいから細部にこだわりたい、という方はぜひLightroomを詳しく調べてみてください。

5. Edits:Instagram公式の動画編集アプリ

2025年1月20日、Adam Mosseri氏のInstagramで新しい編集アプリEditsのリリースが発表された様子

スマートフォンで動画を編集するなら、いまの第一候補はEditsです。2025年1月にInstagram責任者のアダム・モセリ氏が発表し、4月にリリースされた公式の無料アプリです。

Editsのインサイト画面。リール動画の閲覧数・リーチ・スキップ率・平均再生時間などが確認できる

何より大きいのは、動画編集と分析が1つになったことです。書き出してスマホに保存して、Instagramを開いてアップロードして、という工程がまるごと省けます。

  • 透かしなしで書き出せる:4Kまで対応。他のプラットフォームでもそのまま使えます
  • 音源をそのまま探せる:トレンドの音源をMeta公式のライブラリから直接追加できます
  • 投稿後の数字が見られる:スキップ率・平均再生時間・保存率などをアプリの中で確認できます

音源の扱いは、以前は本当に悩ましいところでした。外部アプリで編集すると使える音源が限られたり、著作権の判断に迷ったりします。公式アプリの中で完結できるようになったのは、リールを続けるうえで想像以上に大きい変化です。

5-1. 研修でお伝えしている、リールの数字の見方

Editsのリテンショングラフの読み方。縦軸は残った人の割合、横軸は再生秒数を示す

Editsで特に見ていただきたいのが、リテンションという項目です。動画のどこまで見られたかを表したグラフですね。

読み方はシンプルです。

  • 縦軸は、残った人の割合
  • 横軸は、再生された秒数
  • 線が平らなほど、最後まで見られている動画

見るポイントは2つだけお伝えしています。

  • 冒頭3秒で65〜70%残っていれば合格
  • 終端が30%以上あれば、スタートとしては十分

再生数だけを見ていると、良かったのか悪かったのかが分かりません。どこで離脱されたかが見えると、次に直す場所が決まります。冒頭で落ちているなら最初の3秒、後半で落ちているなら構成、という具合です。

以前はこの数字を見るために、編集アプリとInstagramを行き来する必要がありました。編集したアプリの中でそのまま確認できるのは、発信を続ける人にとって想像以上に大きい変化なのです。

アプリは「増やす」より「決める」

新しいアプリは次々と出てきますし、話題のものを入れてみたくなる気持ちもよく分かります。私自身、ダウンロードだけして使っていないものがいくつもあります。

けれど発信が続く人を見ていると、たくさん使いこなしているというより、「文章はこれ」「画像はこれ」「動画はこれ」と役割ごとに決まっているのです。迷う時間がないから、投稿までが速いのですよね。

そして道具が決まったら、次は中身です。34pxの余白を空けることも、冒頭3秒を作り込むことも、結局は「誰に、何を届けたいか」が決まっているから判断できることなのです。

楽しく発信をする中で、便利なものを上手く使っていきたいですよね。

著者プロフィール|上村菜穂(株式会社PR NET 代表取締役)

マーケティングの本質×SNSのトレンドを掛け合わせた、SNSからの女性集客を専門としている。14歳でメールマガジンを始め、8ヶ月で20,000人の登録を達成(当時の歴代最年少記録)。個人・法人の500件以上のSNSアカウントを個別に指導し、全国で延べ15,000名以上へ講演・研修を実施。

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