執筆:上村菜穂(株式会社PR NET 代表取締役|大手企業・公的機関で延べ15,000名以上にSNS研修を実施)

※この記事は2020年10月に書いたものを、読みやすく整えています。

💡 結論サマリー(30秒でわかる本記事の答え)

自分のウリは、「自分では当たり前すぎて気づいていないこと」の中にあります。

集客に困らない人は「圧倒的な実績」「独自性」「人柄のファン」のどれかを持っています。売れない強み(個性)ではなく、お客様にとって価値のある強み(ウリ)を見つけ、ライバルがやっていない小さな隙間で独自性をつくることが、本当の価値の見つけ方です。

📖 この記事でわかること
  • ジョハリの窓で、自分の「盲点の窓」を探す方法
  • 集客に困らない人が持っている3つの要素
  • 売れる強み(ウリ)と売れない強み(個性)の違い
  • 宮本カレーさんの事例に学ぶ、独自性のつくり方
  • 実績がなくてもできるブランディングの本質

私たちは皆、自分のことをわかっているようで、実は自分が一番自分のことをわかっていない。そんな相反する状況にいます。だからこそ、強みを見つけて自分の売り(ウリ)を打ち出すのは難しいもの。この問題の本質と解決策を見ていきましょう。

自己分析は「ジョハリの窓」の盲点の窓を探る

「ジョハリの窓(Johari Window)」は、1955年にアメリカ・サンフランシスコ州立大学の心理学者ジョセフ・ルフト氏とハリー・インガム氏が発表した、対人関係における気づきのグラフモデルです。人には、次の4つの自己があるとされています。

窓 どんな自分か 例
① 開かれた窓(開放の窓) 他者に開放されている、公的な自分 自分も周りも理解している性格
② 気づかない窓(盲点の窓) 自分は知らないけれど、他者は知っている自分 自分では気づいていないが、周りは気づいている長所・短所
③ 隠された窓(秘密の窓) 意図的に隠している、語られていない自分 誰にも見せていないプライベートな一面
④ 閉ざされた窓(未知の窓) まだ誰にも気づかれていない自分 これから開発される可能性がある才能

特にビジネスは、②気づかない窓(盲点の窓)から大きくなることが数え切れないほどあります。ところが、私たちは自分の人生で当たり前にしていることを、価値として見出すのが難しいのです。

自分で事業をしていると、「集客ができません」という状況に直面しているケースが8割だと言われています。ここで一度立ち止まって考えたいのが、なぜ集客ができないのか?です。同じ「お腹が痛い」でも、人によって、そのときによって原因が違いますよね。ビジネスも集客も同じで、「集客ができない」という言葉は同じでも、原因は人によって異なるのです。

ここからは、集客ができない現象の本質を理解したうえで、大きな要因である自分のウリの見つけ方や独自性について、解決のヒントをお伝えしていきます。

集客につながるまでのパターン別フロー

集客の方法を考えるイメージ

集客の方法として一般的なのは、次の3つではないでしょうか。

集客の方法 特徴
人に紹介してもらう お客様の質はいいことが多い一方、「紹介しよう!」と動いてもらうのは難しく、運任せの要素もある
自分の足で会いに行く・声をかける(交流会・テレアポなど) すぐにできる反面、成約率は最も低い。交流会の参加者は、営業を受けたくて来ているわけではないため
お客様からお申し込みをいただく(HP・SNS・メールマガジン・LINE公式、店舗なら看板やチラシなど) 自分の努力でコントロールでき、やり方次第でいくらでも成果を出せる

交流会でたまたま出会った人が魅力的で、「この人のサービスなら受けてみよう!」と思うこともあります。私も、いいと思ったサービスには自己投資をして学びたいので、自分に必要なものなら教えてほしいと思います^^ ただ、ビジネスが近いほど主催者の方への配慮も必要ですし、営業する側になると、残念ながら成約率は低くなります。

自分の努力でコントロールができて、それ次第でいくらでも成果を出せるもの。それは「お客様からお問い合わせをいただくこと」です。SNSを使って、お問い合わせをいただく側になるにはどうしたらいいのかを考えていきましょう。

集客に困らない人は「圧倒的な実績」「独自性」「人柄のファン」が9割

お問い合わせが集まる女性のイメージ

集客に困らず、お問い合わせが集まり続ける人は、次のどれかを持っている確率が非常に高いです。

  • その分野で圧倒的な実績がある
  • 独自性があり、唯一無二の存在である
  • 人柄のファンがいる

その分野で圧倒的な実績がある

圧倒的な実績をつくるには、多くの人がしていない努力をして、多くの人が取らないリスクも恐れずに挑戦し続けることが大事だと思います。

私自身も会社をつくり、個人から組織を意識した働き方に変わりました。経営者1年生でまだまだ未熟ですが、「組織を持つということは、こんな決断をしないといけなかったんだ」と初めて直面する悩みが増え、視座が変わりました。

個人事業主として走っていた頃に、とてもお世話になった経営者の方から教えていただいたのが、「結果=考え方×行動×継続」という式です。ここまで本質をついた式には出会ったことがありません。一人で事業をしている人ならご自身を、組織なら、チームのこの中で足りないものを補って強くしていくしかないのだと感じています。

独自性があり、唯一無二の存在である

独自性のつくり方については、真似されない、パクられないビジネスはストーリーとUSP戦略で詳しく書いています。この記事の後半でも、事例を交えてご紹介します。

人柄のファンがいる

人がファンになる要素を分解すると、たとえば次のようなものがあります。みなさんがファンになっている人にも、こんな感情を抱いているのではないでしょうか。

  • 人柄に憧れる
  • スキルの高さが目標値を超えている
  • 感動した出来事があった
  • 他の人にはない魅力がある

ファンになってもらうには、これらの要素のどれかが大切です。だからこそ、自分の発信はこの逆算で行うべきなのです。

最近読んだ書籍で、エイブラハム氏が提唱した「感情の22段階」を学びました。

ポジティブな感情(1〜7)
  1. 喜び・真価を認める=感謝・力を与えられる・自由・愛
  2. 情熱
  3. 熱中・熱心・幸福
  4. 明確な期待・信念
  5. 楽観
  6. 希望
  7. 満足
ネガティブな感情(8〜22)
  1. 退屈・怠惰
  2. 悲観
  3. 葛藤・イライラ・焦燥感
  4. お手上げ・圧倒される
  5. 失望
  6. 疑念
  7. 心配
  8. 非難
  9. 落胆
  10. 怒り
  11. 復讐
  12. 敵意・激怒・嫌悪
  13. 嫉妬
  14. 不安・罪悪感・不徳
  15. 恐怖・後悔・絶望・深い悲しみ・憂鬱・無気力

感情が下のステージから上のステージに動いたとき、人は感動を覚えるのだそうです。そして人は、感動や感情の動きが得られるものに「お金を払おう!」と思うので、ビジネスをしている人もこの心の動きを知っておくことはとても大切です。

スキルは会わないと伝わらないもの、商品やサービスは体験しないとわからないものがたくさんあります。だからこそ、自分ができるアクションは次のようなことです。

  • お客様のbefore→afterを伝える
  • 写真や動画で、商品やサービスをよりリアルに伝える
  • 成果を伝える

文章や動画の中で、自分が大切にしていることや感じていることを表現していきましょう。大切にしているものは何か。それに対して、どう考えているのか。この発信を積み重ねれば、人柄が伝わります。人柄が伝われば、その雰囲気が好きな人が集まってきてくれます。値段の安さや利便性ではなく価値が伝わり、「◯◯さんだからお願いしたい!」というお申し込みにつながるのです^^

【意外な落とし穴】売れない強みを「ウリ」と勘違いして執着する

強みには、2種類あります。

  • 売れる強み=ウリ
  • 売れない強み=個性

もちろん個性は素晴らしいものですが、素晴らしい=ビジネスになる、とは限りません。

極端な例ですが、私はメンタルが安定していて強いほうだと思います。実際、周りの方からも「鋼のメンタル」「失敗しても挫けないで何度も挑戦する」と言われることが多いです(もし私が落ち込んだときに連絡が取れなくなるようでは、経営者として論外ですし、相手に迷惑をかけてしまいますよね)。

でも、「私は鋼のメンタルです!!」というPRは、研修や個別レッスンを受ける皆さんにとって、さほどプラスになりません。はっきり言うと、どうでもいいですよね。せめて普通のメンタルでいてくれれば、というのが正直なところでしょう。

このように、本人にとっては「この強みがあるから私なんだ!」という要素でも、「それってお客様に関係ないですよね?」というものは個性であって、ウリではありません。自己分析の結果、個性を強みとして前面に打ち出してしまい、届けたい相手に「んー、まぁそれはどっちでもいいんですけど」と思われている方も一定数いらっしゃいます。

心当たりがある方は、強みが自分軸になっていないか、お客様にとって価値のある強み=ウリとして伝えられているかを、今一度見直してみてください。

あわせて、ブランディングで自分だからこそ提供できることを伝えていくことも欠かせません。集客には成功させるための要素があり、それを分解して、目の前の方に何が足りないのかを考える。そして、足りないものを補うためにどこにフォーカスを当て(ブランディング)、どう伝えるといいのか(PR)には、科学のように法則があるのです。

自分では弱みだと思っていることに、価値を感じてくれる人がいる

自分だけの価値を見つけるイメージ

私は20代のうちから、SNS集客に関する講師業を数多くの上場企業で担当させていただきました。同時に自主開催で個人の方にもノウハウをお伝えしてきましたが、ご参加いただく方の98%ほどは年上の方です。

講師デビューしたばかりの頃は、「年下の私が先生でいいのかな?」「同年代の中でも童顔なほうなので、頼りないんじゃないか」と思ったこともありました。ところが、お客様の声に耳を傾けてみると、「SNS集客を学ぶのに、若い人というのは魅力に感じました!」と言ってくださっていたのです。

童顔を一番よく思っていなかったのは、他でもない私だったと気づいた出来事でした(笑)。自分が弱みだと思っていたことで、ビジネス用語でいう「ターゲティング」(お客様を絞ること)に成功していたのです。「年下でも学べることは学ぼう!」「年齢問わず、得意な人に学ぼう!」と考えてくださる、謙虚で人間性の素晴らしい方ばかりと、長くお付き合いができています^^

「弱みの価値」をさらに考えてみると

ふと思ったのは、「強み」も「弱み」も、当たり前から外れているからこそ、どちらにもなり得るということです。そして「弱み」には、共感を生むという魅力があるのかもしれません。

例えば、私が素敵だなと思う著名人に山口真由さんがいます。東京大学法学部を2006年に首席で卒業し、財務省の官僚を経て弁護士に。ハーバード大学のロースクールをオールAで修了という、一度聞いたら忘れない華麗な経歴の持ち主です。

もしそんな山口真由さんが「個人で仕事を始めて、月に30万円稼げるようになりました!」と言っても、驚きませんよね。むしろ「そんなに低いはずはない」と思ってしまうかもしれません。

でも同じ「独立して月30万円」でも、10年間主婦をしていて、働いてお金を稼ぐことからブランクがあった方が言ったらどうでしょう?多くの主婦の方、パートの方、OLさんにとって、希望の星のように感じませんか。ご本人は10年間のブランクを弱みに感じているかもしれませんが、「どうやって稼げるようになったのか聞きたい!」と思う人が一定数いるのも確かです。

ビジネスは独自性が大切とわかっていても、同じような職業の方がうまくいっているときは焦ってしまいますよね。私もライターとしてスタートした頃、なかなか売上をあげられずにモヤモヤしていたので、お気持ちはよくわかります。ここからは、テレビを見て勉強になった独自性のつくり方の事例をご紹介します!

【独自性をつくる】宮本カレーさんの事例

先日、テレビ番組で一番好きな『坂上&指原のつぶれない店』で特集されていたのが、京都・上桂にあるカレー専門店「宮本カレー」さんです。

もともとは「おばん菜」という、和惣菜が絶品のおばんざい屋さんでした。嵐山駅から2駅の上桂駅から徒歩30歩(!)という好立地にもかかわらず、再建前は1日1万円の売上があるかどうかで、毎月30万円の赤字だったそうです。

そこへ、人気とんかつチェーン「かつや」の臼井健一郎社長がアドバイスをして再建に取り組み、コロナ禍でも大反響。Instagramでも日々「本日は完売しました」と投稿されています。臼井社長のマーケティングで特に印象的だったのは、次の2つでした。

  • 競合がやっていない時間帯にシフトすること
  • 「これがあるから行きたい!」と思われる専門店にすること

差別化戦略①:競合がやっていない時間帯にシフトする

臼井社長は現地で自分の足を使って街を歩き、「おばん菜」が営業している夜の時間は、他にもたくさんのお店が賑わっていることを確かめました。さらに、忙しい中で予定を調整して現地に宿泊し、翌日も街歩きをしてみると…お昼に開いているお店がほとんどないことに気づかれたのです!そこでお昼の営業に変えることを勧め、実行されました。

ただ、このときの店主さんは、「常連としてお越しくださる方に悪い…」ということが一番苦しく、ためらっていらっしゃいました。新しいBプラン(お昼営業)をやろう!と思ったとき、これまでのAプラン(夜営業)のお客様はどうしよう…と。臼井社長は「これまでの夜のお客様がお昼に来たくなって、かつ新しいお客様が来るお店を目指しましょう!」と明るくおっしゃっていましたが、情があればあるほどこれまでのお客様を思い、新しいことができないのは、ビジネスでぶつかる壁だと感じました。

少し余談ですが、私もアイデアを提案する立場だからこそ、どんなに相手のことを考えた提案でも、自分が言いたいことだけを言うのではなく、相手の背景を考えることが大事だと実感しました。笑顔で「いいですね!」と言ってくださらないときは、何か引っかかる理由があるはずです。新しいことを始める不安なのか、これまでのお客様への申し訳なさなのか、価値観として腑に落ちていないのか…。しっかりコミュニケーションをとって、汲み取れるようになりたいと思いました。

本題に戻ると、臼井社長のマーケティング理論でうまくいっている企業は他にもあります。

  • サブウェイ:絶対王者のマクドナルド(1955年創業)に対して後発(1965年)。売上高はマクドナルドの圧勝ですが、既存のバーガー店にない「ヘルシー」を取り入れて地位を確立しています。ファストフードをあまり食べない私も、サブウェイは抵抗が少なくなります
  • ドミノ・ピザ:業界では後発。参入時にインパクトをつけるために生まれたのが、世界一有名なキャッチコピーとして今も語り継がれる「アツアツのピザが30分以内に届かなければ無料になります」。具材や生地だけではインパクトがつかないから、他が打ち出していない宅配をやろう、というのもライバルを見たからこその視点です

ご紹介したのは大企業ですが、実は私もこの考え方を応用しています。「女性集客講師」という肩書きもそのひとつです。

セミナーや交流会で、「集客コンサルタント」という肩書きの方にお会いしたことはないでしょうか?年間何千人も集客されているなら、それはとてもすごいことです。でも、私はそんなことはできていないですし、逆に何千人と集まってしまっては、働き方を組織に変えないとお客様にいいものを提供できません。

私の今の仕事の起点は、集客の数よりも、「20代で祖母の自宅介護を手伝えたのは、個人でビジネスができるくらい人を集められて、働き方を選べたから」ということにあります。自分で自由に動けて調整できたからこそ、祖母にも両親にも「ありがとう」と言ってもらえて、祖母が90歳で老衰で亡くなるまで寄り添えたのは、かけがえのない幸せです。

だから、働き方を選べるように、お客様が集まるための力になりたい。でも1年で何千人も集客したことはないし、だからといって始められないのももったいない。そこで、次のように変えました。

  • 集客→女性集客:ライフスタイルやパッションの観点から、もともと女性に向けて活動していたため
  • コンサルタント→講師:講演活動が多く、少人数でもお伝えしているので、講師がいいと思ったため

ここで言いたいのは「肩書きを変えてください」ということではなく、ライバルや同じ職種のハイレベルな人がやっていない、小さな穴を見つけてやってみましょう!ということです。宮本カレーさんの場合はそれが「時間」で(同じ駅のお店は、不思議なくらいランチ営業をしていませんでした)、私の場合は「肩書き」だった、ということです。

差別化戦略②:掛け算で新しい価値を生み出す

臼井社長の改革で印象的だった2つ目は、「これがあるから行きたい!と思われる専門店にすること」です。嵐山からわざわざ来たくなるような魅力を持つには、何かに特化すること。そこで選んだのが、おばんざい×カレーの専門店でした。

カレーとおばんざいの組み合わせは初めて聞くもので、近くにあったら行ってみたい!と心惹かれませんか?誰のために、何に特化して提供するのか。これがビジネスの基礎であり、広げていいものと狭めるべきものがあるからこそ、絶妙で難しく、奥が深いですよね。

実績がなくてもできる、ブランディングの本質

ブランディングを考えるイメージ

これまで習得してきたスキル、自然と培っていたスキル、頑張って取得した資格で「ビジネスをやっていこう!」と思ったとき、悩みの壁のひとつになるのがブランディングです。「自分と同じことをしている人がたくさんいて、実績も全然違う。私はこれからどうすればいいのでしょう…」というご相談も多くいただきます。

この問題の解決策は、次の2つだと思います。

  • 独自性の隙間を見つける
  • 信頼関係をつくる

同業者がいるからこそ、独自性を見つける

同じスキルという1つの軸だけで見れば、経験が長く、適性もある人が有利になってしまいます。でも、個人事業主だったある時、「個人事業主ってすごい!!」と気がついたのです(笑)。

実は、私は大学時代が人生で一番辛い時期でした。数学の偏差値が68あっても、トータルでできないと一定のレベルの大学には入れません(実際に入学したのは神奈川大学で、偏差値は50くらいです)。大学の陸上競技部では、中学・高校でやっていた長距離に女子は入部できず、なぜか短距離に入ったものの、ずっとダントツでビリ。後輩にお世話をしてもらうような先輩でした。

50m換算でいうと、部活のみんなは女子でも6.5秒前後で走ります。私は9.0秒からのスタートで、週6日の部活に加えて毎朝ジョギングと筋トレを20分ずつ続けて、ようやく7.3秒。それでも、この環境ではどうもがいてもダントツでビリでした。

大学受験も陸上競技も、数字ですべてが決まります。決められた中で、決められた数字を出さなければいけないのです。でも、個人事業主や経営者はどうでしょう?ひとつの決められた分野だけが全てではありません。

だから、他の人と比べて自信を失っている人がいたら、私は全力でストップをかけたいです。今、誰かと比べているその一つの軸では、あなたのほうが結果が出ていないかもしれません。でも、それだけが全てではないのがビジネスの世界です。

特に、好きなことを仕事にしていく女性の起業では、色々な要素で選ばれることが顕著です。例えば私は、ライターとして個人事業主をスタートしましたが、自分より歴の長いライターさんがたくさんいる中で、講演の機会をたくさんいただきました。人前であまり緊張しない性格もあり(実は今でも、自己紹介までは少し緊張します。内容に入ると、緊張自体を忘れます)、どこかで話すと、また次のオファーをいただけています。

だからこそ、資格やスキルといった一つの軸だけで自分を見ないことが重要です。一つの軸で周りと比べていては、いつまでもブランディングの罠から抜け出せません。他の掛け合わせは何だろう?と、考えて、考えて、ときにリサーチをして、周りの人の声を聞いて考える。それでもわからないときは、プロに相談することです。そうでないと、大切な時間を失ってしまいます。

私も考え抜いて、相談して、たくさんのお金と時間を投資しながら、独自性を見つけることができました。すると、楽天さん、ロート製薬さん、サイバーエージェントさん、マイナビさん、東京大学さんをはじめとした、名だたる企業や学校から講演のご依頼をいただけたのです。

小手先のテクニックだけでなく、信頼関係をつくる

ブランディングで大切なことの2つ目は、「信頼関係」です。大きな企業が振り向いてくれるか、すごい人が振り向いてくれるか。一番大切なのは、それではないはずです。身の回りの人を幸せにできているか。その先に、もっと大きなことを目指すかどうかを選んだり、ふと誰かが応援してくれたりする。そういう流れだと思うのです。

そしてこの信頼関係は、自分のスタンスと、相手が大切にしていることが合うかどうかで決まります。もちろん、専門分野での努力は続けることが前提です。それでも、努力で一気に飛躍はできません。積み重ねて5年後、10年後に花開くこともあれば、別の形で実ることもあります。

私も18歳から24歳までたくさんのビリを経験し、花開いたのは最初から10年後でした。ビリだった環境で結果こそ出せませんでしたが、メンタルの強さという副産物を手に入れ、それが月日を経て、素敵なビジネスパートナーとの出会いとして実ったのです。私の場合は、「この人はやると言ったら、そう簡単には折れないだろう」という安心感を抱いていただけているのだと思います。

信頼関係ができる形は、十人十色です。「◯◯さん(あなた)にお願いしたい!」と思われるには、スキルを磨くことと同時に、自分がどんな人と、どのように信頼関係を結べるのかをしっかり考えるべきです。個人で仕事をしているからこそ、自分のオリジナルなキャラクターと向き合うことが大切です(ブランド品なら品質が同じであることが価値なので、話は別です)。

  • 人が安心して本音を話せる人
  • 人の面白いところを見つけるのが上手い人
  • 短所を長所に変換できる人
  • 表現が独特で、「この人の話を聞きたい!」と思わせてくれる人
  • 思考が深く、質問から本質的なことを見つけてくれる人
  • 太陽のように明るくて、会うだけで笑顔になれる人

どれも数字で評価しにくく、人と比べるのも難しいものです。でも、スキルがあり、独自性を探したうえで、個性という魅力があるから信頼関係が築かれ、「◯◯さん(あなた)にお願いしたい!」となるのです。

よくある質問(FAQ)

Q
自分のウリがわからないときは、何から始めればいいですか?
A
まずは「ジョハリの窓」でいう気づかない窓(盲点の窓)を探すことです。自分では当たり前にしていることほど、価値として見出しにくいもの。周りの人やお客様の声に耳を傾けると、自分では気づいていない長所が見えてきます。
Q
強みと「ウリ」は何が違うのですか?
A
強みには売れる強み=ウリと、売れない強み=個性の2種類があります。自分にとって大切な強みでも、お客様にとって関係がなければ、それは個性であってウリではありません。お客様にとって価値のある強みとして伝えられているかを見直しましょう。
Q
同業者が多く、実績も少ない場合はどうすればいいですか?
A
ひとつの軸だけで自分を見ないことです。スキルの掛け合わせで独自性の隙間を見つけること、そして身の回りの人との信頼関係をつくること。この2つが、実績がなくてもできるブランディングの本質です。

まとめ

自分のウリがわからないときは、自分では当たり前すぎて気づいていない「盲点の窓」を探すことから始めましょう。売れない強み(個性)ではなく、お客様にとって価値のある強み(ウリ)を見つけ、ライバルがやっていない小さな隙間で独自性をつくる。そして、身の回りの人との信頼関係を積み重ねていくことが、実績がなくてもできるブランディングの本質です。

ここに辿り着くまでは大変ですが、乗り越えた先の未来はとても楽しみですよね^^ これからも、このブログを通してご一緒に頑張りましょう!

上村菜穂 プロフィール写真
著者プロフィール|上村菜穂(株式会社PR NET 代表取締役)

マーケティングの本質×SNSのトレンドを掛け合わせた、SNSからの女性集客を専門としている。14歳でメールマガジンを始め、8ヶ月で20,000人の登録を達成(当時の歴代最年少記録)。個人・法人の500件以上のSNSアカウントを個別に指導。これまでの登壇・研修先は、ダイハツ工業・東芝テック・ロート製薬・POLA・楽天大学(楽天グループ)・東京大学・東京都中小企業振興公社・各地商工会議所など。全国で延べ15,000名以上へ講演・研修を実施している。詳しいプロフィールはこちら。

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