執筆:上村菜穂(株式会社PR NET 代表取締役|大手企業・公的機関で延べ15,000名以上にSNS研修を実施)
※この記事は2026年1月に書いたものを、2026年10月時点の情報を踏まえて読みやすく整えています。
💡 結論サマリー(30秒でわかる本記事の答え)

「2026 is the new 2016」とは、2026年の初めにSNSで大きく広がった、10年前の2016年を懐かしむ投稿のムーブメントです。

AIで誰でも整った文章や画像を作れる今、人は「完璧な正解」よりも、少し不器用で体温の伝わる発信に惹かれています。流行そのものは移り変わっても、「整えすぎない生の言葉が信頼の証になる」という学びは、これからの発信にそのまま使えます。

📖 この記事でわかること
  • 「2026 is the new 2016」とは何だったのか
  • AIが進化した時代に、なぜ人は10年前を恋しがるのか
  • 「不器用な言葉」を発信に活かす3つの方法と、SNS戦略への応用

「2026 is the new 2016」とは

2025年の終わりから2026年の初めにかけて、SNSで「面白い現象」が起きました。それが、「2026 is the new 2016(2026年は、新しい2016年である)」というムーブメントです。

TikTok、Instagram(インスタグラム)、Xで、このフレーズとともに10年前の写真を投稿する人が一気に増えました。ファッションも音楽も、そしてSNSの発信スタイルも、「10年前のあの頃」へ回帰しようとしたのです。

ジャンル 懐かしまれた「2016年らしさ」の例
ファッション スキニージーンズ、チョーカー、オフショルダー
SNSのカルチャー Snapchatの犬耳フィルター、マネキンチャレンジ、明るく加工した自撮り
空気感 画質は粗くても楽しそう、「ちょっとダサかわいい」手作り感

AIがこれほど進化した2026年に、なぜわざわざ10年も前のスタイルが求められたのでしょうか。そこには、発信をする私たちが取り入れたい「選ばれるためのヒント」が隠されています。

なぜ今、2016年が恋しくなるのか

「完璧」が当たり前になった世界の落とし穴

今は、AIを使えば誰でも短い時間で、整った文章や映画のような動画を作れるようになりました。でも、タイムラインを埋め尽くす「完璧な正解」に、私たちは少し食あたりを起こしているのかもしれません。

  • AIが書いた、隙のないノウハウ
  • フィルターで補正されすぎた、キラキラした日常
  • 洗練されているけれど、誰が書いても同じような投稿

これらは情報としての価値は高いけれど、そこに「体温」を感じるのは難しいですよね。だからこそ、2016年のSNSにあったような、ちょっと不器用で手作り感のある発信が、「実体のある人間の証拠」として支持されたのだと私は考えています。

10年周期と「楽しかったSNS」の記憶

ファッションや音楽、カルチャーは、だいたい10年周期で回帰すると言われています。2026年から見て、2016年はちょうど10年前です。

そして2016年は、コロナ禍の前で、SNSがまだ「平和でカオスで楽しかった」時代の象徴とも言われます。そういえば、日本で「インスタ映え」が新語・流行語大賞に選ばれたのは、その翌年の2017年でした。みんなが、あの頃の自由さを恋しがっているのです。

「不器用な言葉」は、あなたという実体の証明

これからの集客で価値が上がるのは、AIには真似できない「不器用な言葉」です。文章をきれいに整えるかどうかを、場面に合わせて変えてみるのもいいでしょう。たとえば、次の3つです。

「冷や汗をかいたプロセス」をさらけ出す

AIは「成功ルート」は書けますが、あなたが昨日失敗して落ち込んだときの「心の揺れ」は書けません。

例:「新しいサービスを告知したら、思ったより反応が薄くて、夜中にずっと投稿を見返してしまいました」

こんな正直な一言。その隙(スキ)にこそ、ファンは集まります。

「心のノイズ」をあえて消さない

「うーん」「正直に言うと」「迷ったんですけど」。AIが真っ先に削ってしまうような、あなたの迷いや独り言。それを残すことで、文章にリズムと体温が宿ります。

私も、投稿を書くときに「ちょっと整えすぎかな?」と思ったら、あえて一文だけ「生の言葉」を残すようにしています。すると不思議なことに、その投稿のほうがコメントやDMをいただけるんです。

「五感」を自分の言葉で語る

「感動した」という便利な言葉ではなく、「指先が震えた」「喉の奥が熱くなった」のように、あなたの五感で感じたことを言葉にします。

整えた言葉の例

「お客様から『おかげで初めてお申し込みが入りました』と言われて、感動しました」

五感で語った例

「お客様から『おかげで初めてお申し込みが入りました』とメッセージをいただいた瞬間、画面を何度も見返して、気づいたら涙が出ていました」

後者のほうが、想いが伝わりませんか?こうした言葉は、「私はここに存在し、あなたと同じように生きている」という何よりの信頼の証になります。

2016年リバイバルから学ぶSNS戦略

このムーブメントは、マーケティングの視点でも活かせます。たとえば、こんな発信が響きます。

「あの頃と今」を並べる振り返り投稿

  • 10年前の私と、今の私
  • 起業前と起業後
  • AIを使う前と使った後

こうした比較の投稿は、懐かしさと共感を同時に生み出せます。変化の「途中」まで見せることで、読む人は自分の今と重ねやすくなります。

「あの頃みたいに楽しもう」というメッセージ

完璧を求めすぎて疲れている人に、「昔のSNSって、もっと自由だったよね」というメッセージは深く響きます。AI時代だからこそ、「人間くささ」を強みにする。このギャップが、あなたの発信を際立たせます。

流行のピークは移り変わります。けれど、「整えすぎない生の言葉が信頼を生む」という本質は、流行が落ち着いたあとも変わりません。

よくある質問(FAQ)

Q「2026 is the new 2016」とは何ですか?
A2025年の終わりから2026年の初めにかけてSNSで広がった、10年前の2016年を懐かしむムーブメントです。当時の写真やSnapchatの犬耳フィルター、マネキンチャレンジなど、2016年らしい投稿を再現したり振り返ったりする人が一気に増えました。
Qなぜ2016年が、これほど懐かしまれたのですか?
Aカルチャーはおよそ10年周期で回帰すると言われることに加え、2016年はコロナ禍の前で、SNSがまだ自由で楽しかった時代として記憶されているからだと考えています。AIで整った投稿があふれる今、手作り感のある発信への恋しさが重なったのだと思います。
Qこのトレンドに、今から乗っても遅くないですか?
A大きく広がったのは2026年の初めなので、同じハッシュタグに乗るよりも、学びを取り入れるほうがおすすめです。「整えすぎない生の言葉を一文残す」「あの頃と今を並べて見せる」といった考え方は、流行が落ち着いたあとも使えます。
QAIで文章を整えるのは、やめたほうがいいのですか?
Aやめる必要はありません。AIは、構成や言い回しを整えて余白をつくってくれる道具です。大切なのは、整えたあとに、あなたの迷いや五感で感じたことを一文だけでも自分の言葉で残すこと。核心は人間、周辺はAIという分担を意識すると、体温のある発信になります。
Q振り返り投稿には、どんな内容を載せればいいですか?
A「10年前の私と今の私」「起業前と起業後」など、変化が伝わる組み合わせがおすすめです。結果だけでなく、途中で迷ったことや、うまくいかなかったことも一緒に載せると、読む人が自分の今と重ねやすくなります。

まとめ:完璧じゃなくて、いいんです

10年前、私たちがもっと自由に、もっと等身大でSNSを楽しんでいた頃。あの頃のような「手触り感」のある発信が、今の時代、いちばん新しく、いちばん響きます。

「ちゃんとしなきゃ」という重いコートを脱いで、今週はあなたの「生の言葉」を届けてみませんか?その不器用な一言が、誰かの心を動かすメッセージになるはずです。

上村菜穂 プロフィール写真
著者プロフィール|上村菜穂(株式会社PR NET 代表取締役)

マーケティングの本質×SNSのトレンドを掛け合わせた、SNSからの女性集客を専門としている。14歳でメールマガジンを始め、8ヶ月で20,000人の登録を達成(当時の歴代最年少記録)。個人・法人の500件以上のSNSアカウントを個別に指導。これまでの登壇・研修先は、ダイハツ工業・東芝テック・ロート製薬・POLA・楽天大学(楽天グループ)・東京大学・東京都中小企業振興公社・各地商工会議所など。全国で延べ15,000名以上へ講演・研修を実施している。詳しいプロフィールはこちら。

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