執筆:上村菜穂(株式会社PR NET 代表取締役|大手企業・公的機関で延べ15,000名以上にSNS研修を実施)
これからのSNS集客で大切なのは、フォロワーの数よりも「この人にお願いしたい」と選ばれる理由を、投稿のたびに1つずつ積み上げていくことです。Instagram(インスタグラム)を運営するMetaが発表した有料プラン「Meta One」で、投稿からWebサイトへつなげやすくなるなど、見つけてもらった“その後”の距離はどんどん短くなっています。
ただし、便利な機能が増えても「誰に、何を伝えるのか」が曖昧なままでは、それだけで集客できるようにはなりません。Meta Oneは全員がすぐ契約するものではなく、すでにInstagramを集客に使っていて、次の課題が「見てもらった後の行動」になっている人が検討する価値のあるサービスです。
- Meta One発表をきっかけに見えてきた、SNS集客の変化
- フォロワー数より大切にしたい「選ぶ理由」の考え方
- 「役立つ投稿」の先にある、選ばれる理由になる発信の材料
- Meta Oneが向いている人と、先に整えた方がいい段階
InstagramやSNSの最新情報を調べていると、最近、本当に機能が増えたなと思います。Instagramを運営するMetaからは、2026年9月15日に新しい有料プラン「Meta One」が発表され、投稿やリールから外部サイトへ誘導しやすくなったり、投稿に反応した人へフォローを促す仕組みが増えたりしています。
(※「Meta One」については、記事の後半で詳しく書いています)
ThreadsではAIとの連携が進み、InstagramやTikTokなどのSNS投稿も、Google検索から見つけてもらえるようになってきました。AIを使った投稿作成や分析も、これからさらに当たり前になっていきそうです。
こういうニュースを見ると、「また新しい機能を覚えないと」「全部使いこなさないと置いていかれるかも」と思う方もいるかもしれません。
でも、私は今回いろいろ調べながら、むしろ逆のことを感じました。
フォロワーを増やすことだけが、SNS集客ではなくなってきた
これまでSNS集客というと、「どうやったらフォロワーが増えるか」「どうやったら再生数が伸びるか」が、どうしても注目されやすかったと思います。もちろん、新しい人に見つけてもらうことは大切です。
ただ、今のInstagramやSNS全体の変化を見ていると、見つけてもらった“その後”が、以前よりずっと重要になってきています。
たとえばInstagramでは、オリジナルコンテンツがおすすめに表示されやすくなる流れが強まり、投稿を見た人が
- 「この人は何の専門家なんだろう」
- 「どんな考え方で仕事をしているんだろう」
- 「この人にお願いすると、どんなふうに進めてもらえるんだろう」
と判断できる材料が大切になっています。さらに、投稿やリールからWebサイトへつなげたり、DMでやり取りしたり、プロフィールからサービスを知ってもらったり。SNSの中だけで、
までの距離が、どんどん短くなっています。
100人増えたかより、「選ぶ理由」が1つ増えたか
一人起業家や個人事業主の場合、私はここが特に大事だと思っています。
フォロワーが1万人いても、「何をお願いできる人なのか分からない」「他の人との違いが分からない」状態では、仕事にはつながりにくいです。
反対に、フォロワー数はそこまで多くなくても、「この悩みなら、この人に相談したい」「この人の考え方が好き」「ずっと投稿を見ていて信頼している」と思ってくれる人がいれば、仕事につながる可能性は十分にあります。
だからこれからは、今日の投稿でフォロワーが何人増えたかだけではなく、
今日の投稿で、私を選ぶ理由が1つ増えたか
を見ることが、ますます大切になるのではないかと思います。
「役立つ投稿」だけでは、選ぶ理由にならないこともある
以前は、「役立つ情報を投稿しましょう」とよく言われていました。もちろん、今も役立つことは大切です。
でも今は、分からないことがあればChatGPTに聞けば、かなり詳しい答えが返ってきます。「Instagramではプロフィールを整えましょう」「ターゲットを明確にしましょう」「リールを活用しましょう」という情報だけなら、誰でも手に入れられるようになりました。
だからこそ、
- 実際のお客様から、どんな相談を受けたのか
- 仕事をしていて、どこに違和感を持ったのか
- 以前はこう考えていたけれど、今はどう変わったのか
- なぜ、その方法をおすすめしているのか
- 実際にやってみて、うまくいかなかったことは何か
こうしたものが、その人を選ぶ理由になります。
これは派手な投稿である必要はありません。むしろ日々の仕事の中に、発信の材料はたくさんあります。
新機能を全部追いかけなくてもいい
InstagramもThreadsもTikTokも、これからまた新しい機能が増えていくと思います。AIも、さらにSNSの中へ入ってくるでしょう。でも、すべてを覚えて、すべてを使う必要はありません。
大切なのは、「この機能を使えば伸びるらしい」と追いかけ続けることではなく、
- 自分は誰の、どんな悩みに応える人なのか
- なぜ他の人ではなく、自分に相談してほしいのか
それが、投稿を重ねるたびに少しずつ伝わっていく状態をつくることです。
SNSは、一度の投稿で売る場所というより、「この人ならお願いしたい」という理由を、少しずつ積み上げていく場所になっている。最近のInstagramやSNSの変化を見ながら、あらためてそんなことを感じました。
Meta Oneは、どんな人に向いている?
では、一人起業家や個人事業主なら、Meta Oneに入った方がよいのでしょうか。私は、全員がすぐに契約する必要はないと思っています。
ビジネス・クリエイター向けプランが合いそうな人
Meta Oneの中でも、特にビジネス・クリエイター向けプランが合いそうなのは、次のような人だと思います。
- Instagramから自社サイトや申込ページへ誘導したい人
- リールや投稿から直接、商品やサービスにつなげたい人
- Instagram経由の問い合わせや見込み客を増やしたい人
- 投稿やストーリーズの分析を、もう少し細かく見たい人
- SNS運用を一人または少人数で行っていて、予約投稿やAIを使って効率化したい人
Advancedプランで使えるようになること
たとえばAdvancedプランでは、
- 最大30日先までのストーリーズ予約投稿
- オーガニック投稿やリールへのリンク追加
- 分析データのエクスポート
- より詳しいオーディエンス分析
などが使えるようになります。
※リンクを付けられる投稿・リールの数には月ごとの上限があります。機能の内容や料金はプラン・地域によって異なるため、最新の内容はアプリ内の案内でご確認ください。
これまでInstagramでは、
という段階が必要でした。投稿やリールから直接リンクできるようになると、この途中の離脱を減らせる可能性があります。
講座、コンサルティング、サロン予約、オンラインショップなど、Instagramを見たあとにWebサイトや申込ページへ来てもらうことが重要な事業とは相性がよさそうです。
契約より先に、発信内容や導線を整えたい段階
一方で、
- Instagramをまだほとんど運用していない
- 投稿からWebサイトへの導線が整っていない
- 何を発信するのか決まっていない
- そもそも問い合わせにつながるプロフィールになっていない
という段階なら、Meta Oneを契約することより先に、発信内容や導線を整える方が大切だと思います。便利な機能が増えても、「誰に、何を伝えるのか」が曖昧なままでは、それだけで集客できるようになるわけではありません。
ただ、Instagramをすでに集客に使っていて、次の課題が「見てもらった後の行動」になっている人にとっては、検討する価値がありそうだと感じています。
よくある質問(FAQ)
Meta Oneとは何ですか?
Instagram・Facebook・WhatsAppを運営するMetaが、2026年9月15日に発表した有料のサブスクリプションサービスです。これまでの基本機能は無料のまま使えます。ビジネス・クリエイター向けプランでは、ストーリーズの予約投稿、投稿やリールへのリンク追加、分析データのエクスポートなどが使えるようになります。
一人起業家・個人事業主は、Meta Oneに入った方がいいですか?
全員がすぐに契約する必要はないと考えています。Instagramをすでに集客に使っていて、次の課題が「見てもらった後の行動」になっている人は、検討する価値があります。発信内容やWebサイトへの導線がまだ整っていない段階なら、契約より先にそちらを整える方が大切です。
SNSの新しい機能は、全部使いこなした方がいいですか?
すべてを覚えて、すべてを使う必要はありません。大切なのは、自分は誰の、どんな悩みに応える人なのか。そして、なぜ他の人ではなく自分に相談してほしいのかが、投稿を重ねるたびに少しずつ伝わっていく状態をつくることです。
まとめ
Meta Oneの発表をはじめ、SNSの機能はこれからも増えていきます。でも、機能を追いかけることより大切なのは、見つけてもらった“その後”に「この人ならお願いしたい」と思ってもらえる理由を、日々の発信で積み上げていくことです。
今日投稿するとしたら、「何人に見てもらえるだろう」だけではなく、
「この投稿で、私を選ぶ理由は1つ増えるだろうか?」
そんな視点で考えてみるのも、いいかもしれません^^
何か少しでもご参考になることがあれば幸いです。本日もご一読をありがとうございました!
マーケティングの本質×SNSのトレンドを掛け合わせた、SNSからの女性集客を専門としている。14歳でメールマガジンを始め、8ヶ月で20,000人の登録を達成(当時の歴代最年少記録)。個人・法人の500件以上のSNSアカウントを個別に指導。これまでの登壇・研修先は、ダイハツ工業・東芝テック・ロート製薬・POLA・楽天大学(楽天グループ)・東京大学・東京都中小企業振興公社・各地商工会議所など。全国で延べ15,000名以上へ講演・研修を実施している。詳しいプロフィールはこちら。
InstagramやSNSの最新の変化と、一人起業家・個人事業主が「この人にお願いしたい」と選ばれるための発信の考え方を、毎週お届けしています。